Saturday, November 3, 2018

集団ストーカーが本来、受けねばならぬ罰

     You are on the wrong  side of  the bars.

[実際の絞首刑の現場]

バッター-ッン・・・・・・。
両の耳をつんざくような音が、乱暴に沈黙を切り裂いた。(三鷹事件の濡れ衣を着せられた)桜井が立っていた足元の踏み板が外れ、そのはずみで反対側の床の裏側に叩きつけられたのだ。上方の明かりとりの窓ガラスが、地震の時のようにビリビリと音をたてて震えた。

窓ガラスから下へ視線をもどすと、そこに立っていたはずの桜井の姿は、もうなかった。再び静まりかえった部屋で、天井からぶらさがった一本の太い縄だけが、ギッシギッシギッシ、不気味な音をたてて揺れていた。小さな円を描きながら小刻みに震え、時おり大きくブルブルッと揺れる絞縄の動きは、その場にいる全員に否応なく、地下に吊り下げられた人間の断末魔を想像させた。p.196

[処刑に立ち会う渡邉教誨師]

自分の目の前をロープが、ビーンッと伸びて、落ちていった体がグッ、グッ、グッとなるのをね、こうやって上から見るんです。
 ロープがね、あのロープがね、重さによって一本か二本、細いのがピシッピシッピシッと切れることがあるんです、体の重さでね。
・・・・失敗したからと言って助かりっこない、首が切れますから。p.p.201-202

・・・・何かあるとすぐに死刑、死刑と言うけどね、それを実際にやらされている者のことを、ちっと考えてほしいよ。p.203 (渡邉)

堀川恵子『教誨師

Monday, September 3, 2018

Samsara of the COINTELPRO perps

You should know that the more blessings you enjoy, the greater the evil karma you are likely to create, making it difficult to avoid the path of hells, hungry ghosts and animality in the third lifetime. (p.115)

Footnote: In the first lifetime, the practitioner engages in mundane good deeds which bring ephemeral worldly blessings (wealth, power, authority, etc.) in the second lifetime. Since power tends to corrupt, he is likely to create evil karma, resulting in retribution in the third lifetime. Thus, good deeds in the first lifetime are potential "enemies" of the third lifetime. (p. 119)

Master Yin Kuang, "Pure-Land Zen Zen Pure-Land

Sunday, April 22, 2018

死を目前にして、もう一度だけ

ソ連兵の家族写真

 武装解除した九一師団は、ソ連軍の許可を得て戦場整理を始めた。戦場整理とは戦場に残る遺体を回収して葬ることを指す。…近くの草むらを見渡すと、一体の遺体が横たわっているのに気がついた。軍服からソ連兵に間違いなかった。
「あれっ。ロスケが死んでいやがる。この野郎、攻めてきやがって」
小田らは悪態をつきながらさっそく近づいた。…ソ連兵は四嶺山の方を向いて右半身を下にして倒れ、左手を伸ばして、その手の先には何かを握っていた。…
「この野郎。何を持っていやがる」
小田が手を伸ばして確かめると、それは黒い手帳だった。小田の指先が触れた拍子に手帳が地面に落ちて、手の中には一枚の写真だけが残った。小田が手にしてよく見ると家族写真だった。
 海軍士官の軍服姿の男が右に立っていた。死んだ本人だった。左端にはマリア様のような美しいロシア人女性がつつましい笑顔を浮かべて並び、真ん中には四歳ぐらいの男の子がいた。…小田は、女性は妻で家族写真に違いないと確信した。
…そこにはある家族の幸せな暮らしがあった。
この写真を見たとき、小田は雷に打たれたような衝撃を感じた。
「こんな美しい奥さんとかわいい子供を残して、この男はなぜ死ななければならないのか。とっくに戦争は終わっているはずなのに」
小田の目に涙がにじんだ。…このソ連軍将校は死を目前にして、もう一度だけ妻や子供の姿を見たいと胸ポケットの手帳を取り出そうとしたのではないか。…小田は手帳と財布を将校の軍服の内ポケットに納めて、胸のボタンを締めてやった。もう二度と大切な宝物を落とさないようにと。


相原秀起『一九四五 占守島の真実』